マーケティング・ナレッジ

 

.「伝える」ということ ・・・全てのお客様に、同じように伝えることはできない

お客様に何かを伝えても「他と同じ」と思われては購入いただけません。お客様は何か「目につく違い」を見つけ、その中から最もよいと思われるものを選んで購入されます。

売る側から見た「目につく違い」は商品やサービスの違いですが、お客様から見れば「ニーズの違い」や「関係性の違い」です。お客様のニーズにあうことや、他社と比べて関係性が高いと思われることがお客様に伝えるべき「違い」の中身です。

ニーズも関係性もお客様によって異なりますので、全てのお客様に同じように伝えることはできません。

伝えるということは、最も伝えたいと思うお客様を選ぶことです。自社にとって最適なお客様を選ぶには、お客様にどのような違いがあり、どのように分けることができるかを知らないとお客様を選ぶことはできません。

お客様の違いを知る方法は様々ありますが、ここでは、

(1)お客様をニーズの違いでグループ分けする:クラスター分析クリックで詳細ページ

(2)お客様を自社との関係の違いでグループ分けする:RFM分析クリックで詳細ページ

2つの方法についてご紹介させていただきます。

 

価値を見失う ・・・企業が陥りやすい落とし穴

収益性や株主価値が重視される現在、企業にとって売上・利益という結果が重要であることは言うまでもありません。

しかし、競争の先頭を走って高収益に成功しても、結果だけしか見なくなると「傲慢さ」「いいとこ取り」「顧客価値の誤解」などの「先行者の悪癖(ドラッカー)」に侵されてしまい、自らの価値を見失う危険があります。

また売れないときには「売れない理由探し」に陥りがちになり、頭から売れないと思い込んでしまって売れるものまで売れなくなります。

売上のアップ・ダウンだけに目を奪われると、商品の価値を見失ってしまいます

そういう“落とし穴”に陥らないために、

(1)なぜ売れているかを探る :販売データによる価値マイニング(ABC分析)クリックで詳細ページ

(2)なぜ売ることができるのか:競合比較や営業ヒアリングによる価値マイニングクリックで詳細ページ

の2つのマイニング手法についてご紹介させていただきます。

 

なぜ、ツールで伝えるか? ・・エリート教育とボトムアップ対策は全く別モノ

2:8の法則」と言われる通り、多くの営業現場では成績優秀なトップ層は1〜2割で、8割は平均層・ボトム層が占めます。

そこでトップ営業のノウハウを身につけさせようとして営業研修がよく実施されますが、成果が出るのに時間がかかったり、バラツキが大きかったりで十分な成果が上がらないことが多いようです。

トップ営業になるように育成するエリート教育と、営業部門の生産性を上げるためのボトムアップ対策は全く別モノです。

弊社がご提案している「ツールで伝える」はボトムアップ対策です。

ボトムアップ対策で、ツールを使わねばならない大きな理由は、

個人能力では越えられない「深い溝」:キャズムクリックで詳細ページ

ことで、ここではこの「深い溝(キャズム)」について紹介させていただきます。

 

.「いいモノ」とは何か? ・・・モノの価値を再考するための思考ツール

現在のようにモノも情報も溢れた時代では、性能やデザインなど、モノの価値だけではお客様から選ばれることは困難です。しかし、過去の成功体験が足枷となり、「いいモノを作れば売れる」というプロダクトアウト発想から抜け出すことも容易ではありません。

高性能や斬新なデザインを好まれる「いいモノ好きのお客様」も確かにおられますが、それはお客様の一部に過ぎません。

性能やデザインというモノ側面だけでなく、お客様の心情や、社内のカルチャーなど、モノや技術以外の要素を取り入れて、今の時代にあったモノづくりの思考に切り替えることが必要です。

そこで、過去の延長で考えるのではなく、お客様に本当に喜ばれる「いいモノ」は何かを再考するためのツールとして、

(1)お客様の真のニーズに気づく:価値分析手法「ラダリング」<クリックで詳細ページ>

(2)価値を生み出す組織能力を考える:ミンツバーグの「変革キューブ」<クリックで詳細ページ>

をご紹介させていただきます。

 

.なぜ、ニーズや価値に気づけないのか? ・・・人が無意識のうちに囚われる心理的な錯誤

お客様のニーズや商品の価値の重要性は長く言われ続け、書店にも関係する書籍が無数に並んでいます。しかし、それにも関わらず、お客様のニーズや商品の価値は今も見落とされやすく、しばしば大きな失敗を招いてしまいます。

なぜ見落としてしまうのか? その根本的な原因は、人が無意識のうちに囚われてしまう“心理的な錯誤”です。担当者個人や、企業などの同一集団だけでは、錯誤から逃れることは非常に困難ですが、どんな錯誤に囚われている恐れがあるかを知っておくことは重要です。

(1)人が無意識に囚われる心理的錯誤:認知バイアス<クリックで詳細ページ>

(2) “一番の成功”が生む錯覚:ドラッカー「先行者の5つの悪癖」<クリックで詳細ページ>

心理的な錯誤について知っても、錯誤に陥らないように対策をとらないと錯誤の危険から逃れることはできません。錯誤に囚われにくい企業文化を作ることは重要ですが、相当の時間と根気強い取り組みが必要です。まずは客観的な視点をもった外部ブレーンを適宜活用するなどの対策が望まれます。