販売データによる価値マイニング

 

売れる理由を探る手法も色々ありますが、ここでは販売データによるマイニングの基本的な考え方を紹介させていただきます。

データマイングが普及し、バスケット分析(何と何が一緒に買われたか)やレコメンデーションなど解析ソフトを使った定量分析が広く実施されるようになりましたが、最も基本となるのがABC分析(商品を売上貢献度でランク分け:右下図)です。ABC

トップ商品だけを見るのでなく商品を比較検討することで、Aランク商品にはどんな特長をもった商品が多いかを数字で確かめることができます。

商品の特長をどのように定義するかがポイントですが、データで確かめながら考察を繰り返すことで、売れる価値についての強い仮説が得られます。

仮説に基づいた対策の実施後に「効果検証」を行うことで、PDCAサイクルを回すことができ、価値強化の継続に役立ちます。

(価値マイニングのPDCA)

 データ分析(仮説立案)→  対策実施  →  効果検証  →  改善の継続

売れる商品には競合との価値の違いがよく表れますが、自社にとってあたり前になり過ぎて見落としてしまうことがあります。たまたま売れてしまった商品に目先を奪われて、本来の価値を弱めてしまうと顧客を失いかねません。

と同時に、売れていることに安心してしまい対策を怠ると、商品が陳腐化して売上が下がってしまいます。

売れている理由を探る価値マイニングは企業の収益基盤を守る重要な役目を担っています。