お客様の心のハードルを乗り越える「強い営業シナリオ」の作り方
新人・若手の育成に時間がかかり、成長する前に辞めてしまうということがよくあります。これは熟練が必要な商談テクニックを身につけるまで、新人・若手が耐えきれないことが原因です。
この研修で学ぶのは、熟練が必要な商談テクニックではありません。商品がそもそも持っている価値を、お客様に効果的に伝えることができる「強い営業シナリオ」を身につける研修です。
まだ経験の浅い新人・若手でも、お客様の警戒心や断り文句を乗り越える強い武器<営業シナリオ>をもたせれば、営業力を大いにアップできます。
研修の特長
・「お客様の警戒心を乗り越える」ことに絞るので、新人や若手にもわかりやすい研修です。
・営業シナリオはだれでもすぐ使えるので、熟練が必要な商談テクニックと異なり、効果がすぐ表れます。
・研修内容を研修後の指導に活用でき、新人・若手の育成に役立ちます。
研修のポイント
1.お客様の不安や断り文句から、<逃げない強い営業シナリオ>をつくる
新人や若手の強みは熱心さですが、いくら熱心に商品をアピールしても、多くのお客様は本気では聞いてくれません。
お客様は「買わされる」ことに不安を感じ警戒されますが、経験がなくまだ自信のない新人・若手は、お客様の不安から無意識に逃げてしまいます。
お客様の不安や警戒心から逃げてしまっては、お客様からニーズやホンネを引き出すことはできません。
お客様の不安を“先取り”して、不安や断り文句をきっかけに商品をアピールする方法を習得すれば、新人・若手の成長を大いに早めることができます。
2.お客様の断り文句を先取りして、<ニーズを引き出す営業シナリオ>をつくる
「まだ大丈夫」「今ので十分」「余裕がない」は、お客様がよく言われる断り文句です。商品を詳しく説明した後に断り文句を言われてしまうと、商談を進めることが大変難しくなります。
しかし商品提案の前に、<先取り質問>で先に断り文句を聞き出せば、ここからお客様との会話を広げて商談チャンスをつかむことができます。
お客様の断り文句には、お客様が心の中で意識されている<買わないリスク>が隠れています。例えば「まだ大丈夫」という断り文句は、「買い替えないと壊れてしまう」というリスクを意識されているからこそ出る言葉です。
断り文句を先に聞き出せれば、使用劣化などの具体的な情報をお伝えしながらお客様の情報やニーズを引き出すことができ、商談チャンスが大いに広がります。
・まだ大丈夫 ・・・>【先取り質問】購入されて何年くらいですか? 調子はどうですか?
(営業シナリオ例)
新しいうちは大丈夫ですよね。でも今までの〇年とこれからの〇年ではリスクが全然違います。〇〇のリスクは〇年後から急激に上昇するんです。でも今なら〇〇する費用も安く、〇〇の心配も要らなくなります。
・今ので十分 ・・・>【先取り質問】今はどんな製品をお使いですか? 何か困りごとはないですか?
(営業シナリオ例)
〇〇〇はよく売れてましたね。ただ〇〇〇が〇〇できないので、〇〇〇しなくてなりませんね。でもこの商品は〇〇〇する必要がないので、作業効率が〇割アップします。今、人件費は上がっているのでとても経済的ですよ。
・余裕がない ・・・>【先取り質問】人件費も光熱費も上がって、税金も大変ですね。経費対策はどうされてますか?
(営業シナリオ例)
償却費を使って節税しながら、作業効率を上げて経費を減らす手もありますよ。例えば〇〇〇というお客様では・・・
3.商品の「価値が伝わる営業シナリオ」をつくる
お客様の断り文句から逃げずに情報やニーズを聞きこめるようになっても、肝心の商品の価値をお客様に伝えられなければ買っていただけません。
しかし、商品の価値をうまく伝えるのは容易ではなく、長すぎたり、専門的になりすぎて伝わらないことも非常によくあります。特に経験の乏しい新人・若手には難しく、お客様がピンとくるように価値を伝える「伝え方の営業シナリオ」を作っておくことが望まれます。
価値を伝えようとするときの“落とし穴”
競合とは異なる、自社商品ならではの価値とは何でしょうか? 様々なニーズ=<買わないリスク>の中の何に注目して、何にこだわって商品を作ったか、その<こだわり>こそが商品の価値と言えます。
しかし、<こだわり>を伝えようとするときに陥りがちな“落とし穴”があります。「どれだけがんばって、どれだけ性能の高い(価格の安い)商品を作ったか」という“自慢話し”になってしまうことです。苦労を伝えたい心情はもっともですが、お客様に興味を感じていただくことは困難です。
<お客様がピンとくるキーワード>を探し出し、商品の<こだわり>を伝える
“自慢話し”という落とし穴に陥らずに、お客様がピンとくるように商品の価値(=こだわり)を伝えるには<具体化>が不可欠です。商品を買わないことで起こる困りごと(=買わないリスク)の中で、お客様が最もピンとくる困りごとを具体的に特定することです。
困りごとが具体的になれば、これを端的に表現できる言葉を探し出し、商品の価値=こだわりを伝える<キーワード>とします。<キーワード>は商品のよいイメージを作りだし、お客様の心に強く残ります。商談を成功させるにはお客様の心に残る<キーワード>が重要です。
4.研修後に.新人・若手を具体的に指導できる
新人・若手の営業指導で苦労されるのが「何が悪かったがわかっていない」ことです。がんばって営業しても「ダメでした」で終わっては成長できません。
商談に失敗しても、何が足らなかったか、何の準備が不足していたかに気づくことができれば成長できます。
この研修はお客様の不安や断り文句を前提にして「備える」ことを求めますので、研修後の営業指導でも「何が足らなかったか」を具体的に指導できます。
研修後の営業指導に活用いただくことで、新人・若手の成長に大いに役立ちます。
研修の進め方
1.事前準備
研修前に打ち合わせを行い、御社の主力商品について、新人・若手に身につけさせたい営業シナリオを事前に用意します。
①打ち合わせ(面談) → ②研修用の営業シナリオを作成 → ③ご確認(面談)
2.研修当日
下記の4つの基本ステップに沿って、講師が新人・若手と一緒に考える対話形式で研修を行います。新人・若手の考えを引き出しながら進めますので、新人・若手が納得する営業シナリオをつくります。
1st.断り文句を裏返す :よく言われる断り文句を書き出して、その裏返しの<買わないリスク>を検討します。
2st.営業ゴールを定める:商品の強みが“具体的にイメージできる情報”を特定して、営業シナリオのゴールとします。
3nd.営業シナリオを作る:お客様の不安や断り文句を想定し、2st.の営業ゴールに結び付けるシナリオを作成します。
4th.行動不足を防止する:準備や想定不足などヌケモレやすい問題を想定し、ヌケモレ防止の対策を考えます。
ご興味いただきました企業様には、研修内容の説明にお伺いさせていただきます(京阪神、岡山・広島地域)。
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